タネの精選管理技術

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胸をはってオススメできるトーホクのタネ

「トーホクのタネは高品質です」と胸をはってオススメできるのには、常に高い基準を設定して経験豊富な技術者が最新の機械を用いて精選作業にあたっているからです。今回はその精選と保管を担当する商品管理部門の仕事の紹介です。
国内はじめ世界各地の採種地で収穫されたタネは、検査用のサンプルが社内の検査室に送られ、そこで発芽や純度などが基準に合格しているかが確かめられた上で、植物防疫を経てみずほの総合センターに送られます。
荷受けされたタネは生産地で既に精選されていますが、荷受け後のチェックで不十分と判断されたロットは再精選が行われます。タネの品質をできる限り高め、どこにも負けない高品質のタネがどのような工程で精選されるのかをステップごとに説明します。

荷受け・含水率のチェック

タネは約800ℓ詰めのフレコンバッグ入りの箱などに梱包されて運ばれてきます。

荷受けは採種を担当した生産部の技術者も立ち会い、精選状態や運送中にロットに異常が起きてないかなどが細かくチェックされます。

通常タネは収穫後、採種地で充分乾燥してから脱穀されますが、現地の気候や移送中の環境条件によってタネの含水率が高い場合があります。そのようなロットをそのままにしておくと、発芽力は時間とともに急速に低下します。そこで荷受け後、直ちに含水率が測定されて必要に応じて乾燥機にかけられます。

タネは生きていますから、自然環境と同じように乾燥させるためには、低温から徐々に温度を上げて負荷がかからないよう細心の注意が必要です。
乾燥後は発芽検定などの各種の検査にまわされ、正しく乾燥されたかどうか確認されます。
しかし乾燥後の容積重量が乾燥前より大きく減少するようなことがもしあれば、そのロットは何らかの理由で問題があったと判断し、全量廃棄処分されます。

さまざまな選別機でタネを精選する

精選にはいくつかの選別機を用います。

①風力選別機
脱穀過程で発生した細かく砕けた植物の茎や葉などは風力選別機で除去します。風の力を利用して重さのあるタネとそれ以外の軽い植物破片とを選別するしくみです。

②磁気選別機
タネと同じ位の大きさの異物は、風では吹き飛ばせませんから磁気選別機を使います。約1万ガウスの磁力で磁気を発する土などの異物は除去されます。

③粒形選別機
粒形選別機は充実度の高いタネを選別します。充実度の高いタネとは植物の種類にもよりますが、本来丸いタネならば、力強く丸いものです。網目の大きさの違いを利用し、その網を振動させて選別するしくみです。

④色彩選別機
採種圃場でタネを収穫する際、タネの表面に傷がつくことがあります。このようなタネは重さや大きさでは区別できませんが、色彩選別機を用いれば、その選別ができます。ライン上を流れるタネの傷ついた部分の色を瞬時に見分けて、そのタネだけをエアーガンで吹き飛ばします。

厳しい検査と保存管理

これら工程を経ることでタネの量はずっと少なくなりますが、その分品質は確実に高くなります。そして、最終的にロットごとに再度、発芽検定、成苗検定、純度検定、病理検定といった社内規定の検査にかけます。当然、精選によって極めて品質の高い種子ロットになっていることが確認され、その後は温度・湿度管理の整った自動倉庫内に格納され、商品絵袋への袋詰めまで保管されます。

自動倉庫の搬入口。この中は常に一定の温度と湿度に管理されているだけでなく、外気が中に入り込まないように内部の圧力が高くなっています。(入り口のオレンジ色のビニール製のシートシャッターがふくらんでいるのがお分かりになるでしょうか?)なおこの先の袋詰め工程も、同様に温度・湿度管理の建物内で行われ、タネが外気と接することは一切ありません。

高度な技術を持った仕事人集団

タネは生き物です。
トーホクの商品管理部門は、外見からは判断しにくいタネの生命力を見極め、精選する高度な技術を持った仕事人集団です。そして意識の高いお客様の要望に応えるにため、常に精選技術の向上に努めています。
種苗メーカーですから高品質にこだわった商品管理部の職人的技術のほかに、育種部のオリジナル品種の開発力、タネを安定的に供給する生産部の採種技術も求められますが、これら専門技術の詰まった各部門が一丸となって取り組んでいることはトーホクの強みの一つです。