ラッカセイ

 

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①作物特性

ラッカセイは落花生という漢字の示す通り、花が咲いた後に子房柄と呼ばれるその先が枝のように地面に向かって伸びていき、地中で実をつける不思議な植物です。肥料を入れ過ぎると株ばかり育って実のつきが悪くなりますから肥料は控えめに栽培します。また開花後に子房柄が伸びるために地面はよく耕しておきますが、花が終わった後は子房柄を切る恐れがあるため株元への中耕は避けます。

②畑の準備

連作を嫌うのでマメ科野菜を3~4年栽培してない畑を選びます。畑にはあらかじめ1 ㎡あたりたい肥1kgと苦土石灰100g、化成肥料を50g施します。幅90cmのうねを立てます。肥料を多くやり過ぎると、茎葉ばかりが繁って莢の付きが悪くなりますので肥料のやり過ぎには注意しましょう。

ラッカセイは花が咲いた後に葉の付け根から子房柄という細い枝のようなものが伸びて地面にもぐります。実はその先端に着きますから、できるだけていねいに耕しておきましょう。またラッカセイは水はけのよい土壌を好みます。うねの高さは15cm位が最適ですが、排水の悪い畑ではもう少し高いうねを立てるとよいでしょう。

③タネまき

株間は30cmとします。深さ1 cm程度の穴をあけ、1カ所に3~4粒タネをまきます。土をかけて上から軽くおさえ、水をやります。

畑に直接タネをまく場合は、鳥の食害を防ぐためにテグスや防鳥テープなどを畑の周囲やタネをまいた近くに設置しましょう。防虫ネットを発芽まで鳥避けの目的で使うのも効果的です。

④ポットにタネをまいて苗を育てる場合

ラッカセイなど豆類は、畑に直接タネをまくと鳥によって掘り起こされて全滅することもよくあります。そこでポットにタネをまいて鳥が来ない所で苗を育ててから畑に植えつけることは有効です。

直径9cm程度のポットに市販の育苗培土をつめ、深さ2cm位の深さにタネをまきます。
土をかけて上から軽くおさえ、最初はしっかりと水をやります。日当たりの良い場所におき、防虫ネットなどをかけて鳥避けにすると良いでしょう。

約20日間育てた本葉3~4枚の苗が植えつけ適期です。

⑤管理作業

除草を兼ねて土寄せを行いましょう。土寄せは間引き後と草丈が30cmくらいになった頃の2回位行うと倒伏も防止できます。その場合は株元に1㎡あたり20gの化成肥料を施してから、土寄せをします。

⑥その他の管理作業

開花後、子房柄が地中にもぐる前に畑の表面はやわらかくしておきます。

収穫が近づいてくると、今度はその地中にできてきた豆を食べようと鳥がやってくることがあります。ここでもテグスなどを張って鳥の食害を防ぐ必要があります。

⑦収穫

花が終わってから80~100日以降、地上部の葉が黄色く変色してきた頃が収穫期です。莢の中の実が膨らんでいることを確認してから収穫しましょう。

生ラッカセイを味わうなら、掘り取った後すぐにさやを水洗いして塩ゆでします。約50分ゆでてゆで汁を捨てずにそのまま冷ましてから水を切ります。収穫直後の鮮度の良いものは、家庭菜園ならではの贅沢な味わいです。

完熟させた豆を利用する場合は掘り出した莢を上に向けて天日で乾燥させます。乾燥中はテグスなどを張って鳥の食害を防ぎます。