生産部
高品質な種子を安定生産
生産部は高品質な種子を安定供給する技術者集団。育種部から引き継いだ原々種を基に原種を増産し、最適採種地を求めて国内はもとより世界各地へ出かけて現地生産者と共同で高品質種子を生産する部門です。自らの手で生産した種子ですから、自信を持ってお客様にお薦めできますし、安心して使っていただけるものと信じております。
原種生産
商品となるタネを採種するための元種子のことを“原種”と呼びます。そしてその原種の元種子は“原々種”です。全ての商品は、育種部から引き継いだ原々種を使って原種を生産することから始まります。この段階で他の品種と混じることがないよう、また本来の特性とは違った方向に選抜などが働かないように細心の注意をもって栽培されます。
原種採種用の母本は大量に栽培された中から選び出します。品種本来の特性が充分備わっていることは当然、その中でも更に健全で力強く生育している極めて優秀な株を選び出し、原種採種圃場に植えつけます。このような徹底した栽培管理と熟練技術者による厳しい選抜が、トーホクのタネに対する信用を維持していく上で不可欠と考えています。
アブラナ科野菜のF1品種は自家不和合性を利用していますので、親系統の原種採種では炭酸ガスによる自家不和合性打破技術を利用しています。
果菜類については、一般的な青果栽培を行って品種本来の特性が維持されているかを常にチェックしながら採種母本を選んでいます。経験を積んだ技術者が栽培を担当し、最終的に検定されたものが原種として使用されます。
商品生産
ツケナやダイコンなどアブラナ科の野菜はミツバチを使って交配させるため、隔離が必要です。また前作の採種でこぼれた種子などがあると純度の不良を招きます。そのための畑と畑の距離も充分あり、作付けローテーションにも余裕があるオーストラリアやアメリカなどの採種圃は、種子生産には非常に優れています。
作物の種類に応じて採種に適した自然環境は異なります。日本国内だけでなく、現在は世界中の10以上の国で採種を行っております。
各地で採種された種子は、検査用サンプルが管理部門に送られ発芽検定などいくつかの検査がなされます。検査結果が社内基準に満たないロットは現地で廃棄され、すべての検査に合格した種子ロットのみがトーホクみずほのセンターに送られ、荷受けされます。