キャベツの病気・害虫・生理障害 小 大 文字サイズ 尻腐れ病・株腐れ病 病気 【尻腐れ病・株腐れ病】 初夏から秋どり栽培で雨の多い年に多発する病気。病原菌は被害茎葉と一緒に土中に残るので連作は避けます。排水対策が重要です。 根こぶ病 病気 【根こぶ病】 日中のしおれが激しく、夕方には回復しますが生育が止まります。引き抜くと根にこぶができており、放置するとこぶは破裂し、その後枯れます。水はけの良くない畑に発生しやすく、以前にも同様の症状が出た畑では、高うねにするなどの対策が必要です。連作障害の一種ですので、アブラナ科野菜の連作は避けましょう。 黒腐れ病 病気 【黒腐れ病】 雨の多い時に発生し、葉の周辺から黄色くなってきます。台風などの強い風雨によって土の中にいる病原菌がはね返り感染し、病気に侵された葉は二次感染の伝染源になります。病気に罹った株は早目に畑から持ち出し処分します。 黒斑細菌病 病気 【黒斑細菌病】 春と秋の比較的温暖で雨の多い時期に発生しやすい病気です。アブラナ科野菜全般に発生しますので発病株は早目に処分し、連作を避けることが後作のためには有効です。また畑の水はけを良くして、軟弱に育てないことも大事です。 菌核病 病気 【菌核病】 強い雨などで土のはね返りなどが葉と葉の間に入って、湿度の高い状態が続くと感染するカビの病気で、最終的には黒い塊ができます。肥料をやり過ぎて軟弱に育った株に発生しやすいので注意が必要です。発生した株は汚染源になるので早急に引き抜き、畑以外の場所で処分します。 べと病 病気 【べと病】 発病した葉の裏を見ると灰色のカビが生えています。気温が15~20℃位で多湿条件が重なると発生しやすく、カビから胞子が飛び周囲に伝染して広がっていきます。育苗中は夕方以降の水やりを控え、陽当たりと風通しを良くしましょう。 ヨトウムシ類 害虫 【ヨトウムシ類】 成虫が卵をまとまって生み落とし、孵化した幼虫が集団で食害を始めます。短期間に葉脈を残して食べつくされることもあるので見つけ次第早急に駆除する必要があります。 ハイマダラノメイガ・ダイコンシンクイムシ 害虫 【ハイマダラノメイガ・ダイコンシンクイムシ】 やわらかい幼苗時に幼虫が生長点を食害して侵入し、芯がなくなった状態になり、回復しません。株が大きくなると被害はないので、特に注意が必要な7月下旬から8月下旬までは防虫ネットなどで利用して防ぐことは重要。 コナガ 害虫 【コナガ】 成虫は肌色の小さな蛾。幼虫は葉の裏のやわらかい部分を食害します。特に気温の高い時期に多く発生するので、夏まき栽培では生育初期に防虫ネットなどを使って防ぎます。 カブラヤガ・ネキリムシ 害虫 【カブラヤガ・ネキリムシ】 夜の間に活動して株元をかじり、苗を倒して枯らせる蛾の幼虫が原因です。被害に遭った株元を数cm掘れば、犯人の幼虫が見つかりますので隣の株に移動する前に見つけて捕殺処分します。軟弱な苗をねらう傾向にあるので、葉枚数の多いしっかりとした苗を作ることも予防になります。 カルシウム欠乏症 生理障害 【カルシウム欠乏症】 急激に育って肥料をうまく吸えなかった場合や暑さで発症するケースが多い生理障害で、外葉や内葉に枯れた葉が混じります。 生育初期の乾燥や大雨によって根が十分に発達してない場合、その後の天候回復によって一気に成長した時などに頻発します。ただ発症してからの改善方法はないので、生育途中に乾燥が激しい場合は適時水やりをし、大雨で根が傷んでいると思われる場合は中耕して根の回復を促すなどが予防策として効果的です。 また暑すぎる時期の収穫にならないようタネまきのタイミングも調整しましょう。 ホウ素欠乏症 生理障害 【ホウ素欠乏症】 春の気温が急激に上昇する時期に肥料吸収のバランスが崩れて発生しやすく、芯の中心部が縦長に変色します。 落ち葉たい肥などを用いての畑の土づくり、有機質肥料を中心とした栽培などが発生の抑制に有効です。 内部黒変症 生理障害 【内部黒変症】 冬期に内部の水滴が寒さによって氷結と解凍を繰り返した際、水滴付近の内葉が傷むことで発生する凍害痕と考えられています。 畑の乾燥や急激な気温低下は発生を助長することもあるので、適時のかん水やベタ掛けなどの保温資材の利用などが予防に有効です。また肥料のやり過ぎも発生を助長するので注意しましょう。