ニンジンの病気・害虫・生理障害 小 大 文字サイズ 黒葉枯病 病気 【黒葉枯病】 葉や葉軸に黒褐色に小さな斑点が生じて、その後葉が巻き上り枯れる病気。葉が枯れると根の肥大も劣るので注意が必要です。初秋に雨が続く年に発生しやすく、また肥料切れした株が被害によくあいます。 白絹病 病気 【白絹病】 春まき夏どり栽培で、収穫が高温で雨の多い梅雨明け頃に発生しやすい。株元から腐敗が始まり葉はしおれ、根の表面は水浸状になって白い菌糸に覆われてその後腐敗します。そのまま放置すると株元の地表面に黄褐色の泡粒状の菌核が多数発生します。土壌伝染性の病気ですから、発病株は見つけたら発病株の周辺の地表土壌とともに直ちに畑から持ち出し処分し、少なくとも3年はその場所では栽培を避けます。連作を避け、排水性の良い畑を選びましょう。 うどんこ病 病気 【うどんこ病】 下葉から発生が始まり、進行が進むと葉全体に小麦粉状の粉末のカビで覆われるようになります。春まきでは5~6月、夏まきでは9~10月の雨が少なく乾燥した年に発生しやすい。過繁茂にならないよう適切な株間を維持し、肥料過多に注意すること。 シミ症 病気 【シミ症】 高温多雨の年に発生しやすく、根部に黒いシミ状の病斑が生じる土壌病害。病斑は黒褐色化し腐敗します。様々な病原菌が原因ですが、一度発生すると畑に長く病原菌が残るので症状のあるニンジンを畑に残さないようにします。未熟な有機物はシミ症を増やす可能性があるので、完熟した腐葉土などを積極的に施し、水はけのよい畑を選んで栽培しましょう。 センチュウ類 害虫 【センチュウ類】 土中に潜むセンチュウが原因で、多くの野菜の根に寄生して大小のコブを作ります。被害株を畑から持ち出し処分しても、土の中にセンチュウは残ります。被害が甚大な場合には土壌消毒やネコブセンチュウを減らす緑肥を栽培するといった対策が必要となります。 キアゲハ 害虫 【キアゲハ】 大きく成長した幼虫は葉の軸だけを残して食べつくす位の害虫。5~10月まで絶えず発生するので、定期的に防除する必要があります。 ウワバ類 害虫 【ウワバ類】 ガの幼虫でニンジンの葉を食害します。5月頃からわずかに発生し、9~11月にかけて多発することがあります。発生初期は葉先が枯れたように見える、多数の幼虫が確認できます。その後成長に伴い被害が拡大します。わずかでも食害が見られたら探し出して駆除します。