切り花用ハボタンの楽しみ方

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はじめに

最近ハボタン(葉牡丹)は切り花で楽しむ方が増えてきています。茎が長く伸びる性質を持った品種ですからお正月飾りとして室内で生け花素材として使うこともできるとして人気が出てきました。

また、もともと寒さに強いことから花壇やプランターでの高低差を利用した寄せ植えにも使えるとして大変重宝されています。今回はその栽培方法や楽しみ方を紹介します。

切り花用品種について

切り花専用の品種を使います。トーホクでは「アンティークミックス」という交配種を準備しています。

この品種は茎が30~80cm伸びる高性の品種です。葉色はピンク系とクリーム系のニュアンスカラーの混合で、見映えのするキュートな葉型です。先にも説明しましたように、切り花だけでなく、寄せ植えにも適します。

タネまきは6月下旬から8月中旬までが適期です。気温が高いと発芽が揃わないので、タネをまいたら発芽するまでの数日間は涼しい場所に置いておきましょう。

育て方

ポットで苗を育てて花壇に植えます。ポットに市販の培土を詰め、タネは1カ所3~4粒まきます。土かけは2~5mm位とし、本葉2~3枚までに1本に間引きます。

この芽生えの茎の色で、ピンク系とクリーム系の違いを見分けることもできます。

本葉3~4枚が植え付け適期です。植え付けは日当たりと水はけの良い場所を選び、花壇には多めの腐葉土と苦土石灰、少量の有機質肥料を施しよく耕しておきます。

きれいに発色させるために肥料のやり過ぎには注意し、倒れないように支柱やフラワーネットを利用します。植え付け時にこのようなフラワーネットをあらかじめ設置しておくと便利です。

フラワーネットを使わない場合も、株間は約20cmが適当です。植え付けた後しっかりと水をやります。

成長に伴ってフラワーネットを上げていきます。

植えつけ後1カ月目と2カ月目を目安に1/3程度下葉をかき取ります。

寒気に当たるときれいに発色しだします。

株元から切って取り込み、切り花として利用します。

切り取らずそのまま伸ばし、春にとう立ちした際に先端を摘み取ると、脇芽が伸びて2年目以降は「踊りはぼたん」として楽しめます。

色々な楽しみ方

花壇に植えずに小さなポット(9cm~12cmポット)を使って育て続けると大きくならずにそのまま茎が伸びますので寄せ植えなどに利用するちょうど良い大きさに育てることができます。

更に小さなポットで生育を制限して育てても、このように茎が伸び落ち着いた趣を楽しむこともできます。