里山で小さな畑をたのしむ、とある菜園家のエッセイです。
四季それぞれの畑の魅力や野菜・草花づくりの発見、時には失敗談も綴ります。
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文:金田 妙
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イラスト:高田 真弓
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第1回 育てましたよ、はっはっは!
里山の雑木林の脇に、真新しい「貸し農園」の看板が立ちました。くたびれていた材を、農園の大家さんが取り替えたようです。新しい借り手を募っているのかもしれません。かれこれ15年前、その同じ場所にこんな立て札が立っていました。. . . . . . . . . .
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第2回 畑はもっと自由でいい!
「春はあけぼの、夏は夜」と平安のエッセイストは書きましたが、夏の畑に出るなら、早朝にまさる時間はないでしょう。夜の間に降りた露が野菜の葉や実を輝かせ、すでに高い太陽が土の匂いの水蒸気を農園中に立ちのぼらせます。ひんやり湿った空気を深く吸い込んだら. . . . . . . . . . .
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第3回 よーしっ、次に行こう!
熱波といえそうなほど暑かった夏もそろそろ終わり。耳をつんざくように鳴いていたアブラゼミに変わり、ツクツクボウシの音が晩夏を知らせています。9月になれば、それまで灼熱だった畑に昼間もいられるようになりますが、残暑はまだまだ厳しい。. . . . . . . . . . .
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第4回 居心地どうですか? この畑
11月ともなると畑はもう冬の気配。野菜が育つのを眺めて収穫するだけの、のんびりした時を過ごせる冬ですが、この時期はほんの数日忙しくなります。春に収穫する越冬野菜を植えつけるためです。タマネギ、ソラマメ、エンドウなどに加えて、. . . . . . . . . . .